轟音事変

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ワークライフバランスと世界のスピード感

ちょうど、1年ほど前から日々のスケジュールの見直しを行い、いわゆるワークライフバランスの改善を行った。特に寝る時間が自分にはキーになる習慣だったようで、就寝時間を軸に1日のスケジュールを検討することで、それまでどうもしっくり来ていなかった働き方がずいぶんよくなった。

現在は大まかに起床→仕事→ジム→仕事→勉強→就寝のサイクルで回す。就寝時間を固定しているため、必然的に他のスケジュールも固定化される。その固定化されたスケジュールで何をどうするかを工夫しながら日々を過ごしているといった感じだ。

理想のワークライフバランスは人によって全く異なると思うが、自分の場合は「1日単位でリセットができる状態」を保てることが重要だと考えている。普通に働いている人は平日に疲労を20溜めて、土日でその20を解消する、といった考え方の人もいるかと思う。自分の場合は、日々起床したら0になる状態を目指している。

この理想のワークライフバランスを叶えるためにはさまざまなハードルがある。規制が多い組織に属していれば、勝手なことは許されないだろうし、自由なスケジュールを組むことも難しいだろう。そして、さらに厳しいハードルなのではないかと思うのが、理想のワークライフバランスよりも世界のスピード感が早い場合ではないかと最近考えている。

この「世界のスピード感」という非常に抽象的なキーワードはあらゆる面で適応され、例えば仕事なら出社と退社、締切といったわかりやすいもの。プライベートだって、例えば「ゴミ出しの時間」なんていうのも世界のスピード感の一つだと思う。革新的なサービスが生まれたら、それを触る必要も出てくるだろうし、自分と直接関係のないところで生まれているスピード感は常にどこにでも存在する。

自分の理想のワークライフバランスが世界のスピード感に優っているのであれば、特に問題はないのだがその逆の場合は非常に厳しい。負担がたまる負のサイクルが延々と回り続けるだけの状態になるため、必然的にメンタルは自転車操業になる。こうした状態に陥っている人がもしかしたら、かなり多いのではないか?ということを考えている。

そもそもが自分の理想のワークライフバランスが何か?を知っている人もあまりいないだろうし、ただただ日々をせっせと送ることに一生懸命な人も多いのではないかと思う。そして問題に気づきつつも負債の返済のため、さらにメンタルを摩耗することになる。

その状態になった場合は余白を生むために「何を削るか」が重要になるはず。世界のスピード感に対抗し、自分のバランスを保つには「何を削るか、何を減らすか」を意識して生きていくことがますます大事になっていくのだと考えている。