フルグラを朝食に食べてもいいのか
フルグラ(フルーツグラノーラ)を巡り、最近話題になったまとめがあった。
該当ツイートは非公開扱いになっているが、どこかのトレーナーが「フルグラは悪だから食べるな」という主旨のツイートをしたところちょっとした炎上になったようだ。
ダイエットを目的とした食事制限は条件により、大きく異なるが方向性はある程度決まっている。
まず重要な指標としてカロリーがある。カロリーとは体を動かすガソリンのようなもので、私たちは何もせずとも日々消費し、食事を通し摂取している。消費カロリーよりも摂取カロリーを抑えることができれば体重は減少傾向に働き、消費カロリーよりも摂取カロリーが増えれば体重は増加傾向に働く。これは体の原則的な機能であり、つまり、何をどう食べようが、カロリーさえ抑えておけば体重は減少傾向に働くため、例え3食フルグラだろうが量さえ間違いなければ痩せることは可能。とにかく体重を落としたいということであればカロリー制限だけで十分なのだ。
ここに例えば「メリハリのある身体にしたい」といった要求や、「筋肉をつけてコンテストに出たい」といった要望を自身に課すのであれば内容は変わってくる。その場合は体組成の中でも脂肪を減少させ、筋肉を増加または維持を狙う必要があるため、その目的に沿った栄養バランスが必要になる。最初から三大栄養素のバランス、つまりPFCバランスを意識することも重要だが、誰もがこの領域を目指すべきではない。
「なんとなく痩せたい」ならば難しいことを考えずにカロリー(食べる量)だけ考えればよく、「メリハリをつけたい」ならカロリーだけでなく栄養素や運動のことを考えればよいのである。ある程度、身体作りの経験がある人間ならばバランスの重要性を理解しているからこそ伝えたい気持ちはわかるが、特に前者のモチベーションを持つものに対しては逆効果になる場合もあるため、注意が必要だ。
フルグラだろうが、例えばスナック菓子だろうが、ダイエットで食べてダメなものはない。すべては量が問題であり、カロリーだけを気にすればよい。ただしダイエットの目的がより上を目指すならば、その目的に沿った方法を取る方がよいということになる。
最後にマッチョが信頼するマッチョである久野圭一氏も同じような内容をツイートしていたので紹介しておく。久野氏は真っ当な発言をするマッチョで有名なため、ボディメイクに関心がある人はフォロー推奨。
「フルグラ(というかフルーツグラノーラ)をダイエットとして食べるのは間違ってる」これはまあ同意できるところもある。しかしそもそもダイエットは基本的にカロリーとPFCでほぼ決まる。グラノーラ食べたところで他で調整すればいい。好きなら食べてヨシ。ていうか何食べてもいい。量さえ気をつければ
— 久野圭一@ボディメイクトレーナー (@hisano1012) 2021年5月24日
8割くらいの人類のダイエットにおいて食品の種類を厳密に選ぶ必要はない。鳥胸肉もプロテインも絶対必要かというとそうでもない(あれば役立ちますけども)。AがダメでBは絶対必要とかそういうことじゃない。もっと自由で良くて、でも全て自由だと破綻するのでkcalで縛るべしと言ってるのだなぼくは。
— 久野圭一@ボディメイクトレーナー (@hisano1012) 2021年5月24日
その中で鶏胸が好きならそれでいいし嫌いならもも肉とか魚とかで良い。プロテインが嫌いなら飲まなくていい。炭水化物が好きなら食べていい。そしてその中でカロリーはアンダーにして、炭水化物脂質タンパク質のバランスがある程度形になる。大多数のダイエッターはこれで良い。もっと自由でヨシ
— 久野圭一@ボディメイクトレーナー (@hisano1012) 2021年5月24日
ぼくはフィジーク選手で、勝つために体を調節している。だからグラノーラは食べない(甘いものは他で食べてますが)。しかしそれが唯一の正解と思ってない。筋肉大会に向けた特殊なダイエット方法だと思っている。当然一般の方はそんなことしなくて良い。選手と一般の方のダイエットは明確に分けてます
— 久野圭一@ボディメイクトレーナー (@hisano1012) 2021年5月24日
筋肉を1gでも増やし、脂肪を1gでも減らすためにはドーピング以外なら何でもする。強くなるためなら泥でもすするぞという人と、体を綺麗に健康的に細くしたいという人で、やり方が同じになるわけがない。どっちが良いとか正しいとかそういうことではなく、別ジャンルなのである。
— 久野圭一@ボディメイクトレーナー (@hisano1012) 2021年5月24日
ダイエットに関してはこういう感じです。レベル1.2できれば3までやれれば充分です。カロリー消費の能力は個人差がありますからカロリー量は微調整してください。一般の方向けですが、ハードにトレーニングしている人も使えます。その場合は少しカロリーを増やせます。 pic.twitter.com/L0F08eE7Mk
— 久野圭一@ボディメイクトレーナー (@hisano1012) 2021年5月24日