轟音事変

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内受容感覚ダイエットのすすめ

マッチョ大会に出続けて3年目なのですが、この競技って「いかに上手いこと痩せれるか」を競う要素があるのでダイエットについてめちゃくちゃ詳しくなります。単なる『痩せたい』ではなく、『試合』という勝負の要素が加わる分、熱量が高まるんですよね。もちろん、選手によってやり方や知識は別々なのですが、相対的に理論派な私はどんどん詳しくなって(あるいは深みにはまって)ます。

さて、そんな私が私なりに考えた上でたどり着いたダイエットの究極的なスタイルがあります。マッチョ向けではなく、むしろ一般向けであり、しかもこの視点でダイエットを語っている人は見たことがないので、マジで書籍化できるのでは?と思っていたりもします。興味がある出版社の方はぜひご連絡ください!ちゃんと書きたいと思っています。

さて、前置きが長くなりましたが、私がおすすめしたいのは「内受容感覚ダイエット」です。
まず、内受容感覚とはなんぞやって話なのですが、定義としては以下のようなものです。別の感覚である、外受容感覚もあわせて掲載しておきます。

▼内受容感覚とは
心房,頸動脈,大動脈の伸張受容器,頸動脈洞の化学受容体,門脈循環における脂質受容体,骨格筋の代謝受容体によって生じる感覚で,内臓や血管の状態の知覚に関わっている。
例:内臓、痛み体温を含む内部環境など

▼外受容感覚とは
目の視細胞,蝸牛の有毛細胞,皮膚の触覚受容器 (機械的受容器) のように身体表面に近い外受容器によって生じる感覚 (視覚,聴
覚,触覚など) で,身体外部の情報の知覚に関与するものである。
例:味覚、嗅覚、触覚、視覚、聴覚など

となります。この辺の定義などは、

内受容感覚と感情をつなぐ心理・神経メカニズム
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/57/1/57_49/_pdf

↑この論文から引用しています。

さて、見てわかったと思いますが、外受容感覚はいわゆる「五感」と呼ばれるもので、内受容感覚は内臓の動き(心臓の鼓動とか、腸の動きとか)になります。その上で、「食べる」ということを考えると、

▼外受容感覚を優先した場合
・とにかく美味いものを腹いっぱい食べたい!
・味覚第一、体は第二。
・刺激を欲する。

▼内受容感覚を優先した場合
・体の調子がよくなるものを満たされるように食べたい!
・体が第一、味覚は第二
・穏やかさを欲する。

といった感じになるかと思います。
これは明確にデータを取ったわけではないので、私の持論になってしまうのですが、傾向として外受容的感覚でご飯を食べる人は太りやすく、内受容感覚でご飯を食べる人は痩せている人が多いと思います。特に痩せ型の人と話しをしていると、内受容感覚が優れている人が多いように感じます。「これ以上食べると気持ちが悪くなる」「重くなるのが嫌」「残ってる感じが苦手」とかですね。この部分は食べる量が少ないから痩せてるのではなく、食べる量を内受容感覚を優先して食べるから結果的に少なくなり痩せていることを示唆しているのではないかと考えています。

ここでダイエットの話に戻すと、基本的なダイエットは「カロリー制限」がベースにあります。摂取するカロリーより、消費するカロリーが多ければ脂肪が燃えて体重が減るよね、という理屈があります。大きく分けて糖質制限と脂質制限があり、いずれにしろたんぱく質はしっかり摂りましょうね、というやり方が主流です。それで食べるカロリーを減らして、実際に痩せていくのですが、多くの人は「継続」ができず、失敗に終わることも多いのが現状だと思います。

それはなぜか?「美味しいものを腹いっぱい(満足できるまで)食べることに幸せを感じる」という味覚第一主義の固定観念が存在しているからではないかと私は考えています。美味いものを腹いっぱい食べることに幸せを感じるなら、どこかでその欲求に負けるのは当然だろうと。

ご存じの方も多いと思うのですが、私は元々大食いかつ美味しいものが大好きで、美味しいラーメン屋さんがあると聞けば例え遠くても車を飛ばして食べに行くような生活をしていました。その結果、肥満体型になり、100キロ以上ありました。だから「美味しいものを食べたい」という情熱的な気持ちはめちゃくちゃよくわかるのです。すごい欲求ですよね、あれ。

例えば、よくドカ食いとかキレ食いとかでアホみたいに食べると、その瞬間は満たされた気持ちになるんだけど、途端に「やっちまったな」って落ち込んだりする現象があると思うんですが、あれって一気に内受容環境が悪くなるから、その影響も加算されて精神的に不安定になるのではないかと推測します。その上、血糖値馬鹿上がりでそのまま寝て(いわゆるドカ食い気絶部)起きて、血糖値が下がったら脳が飢餓状態と勘違いして再度同じことを繰り返し、腸内環境が悪化し、免疫が落ち、精神的に落ち、ストレスが溜まりやすくなるスーパー負のループに入ると、もう手に負えないですよね。

だから、その欲求であり、「美味いものを食べれば満たされる」といった感覚があり続ける限り、リバウンドは起こるのではないかと思います。その感覚、"思想"といってもいいかもしれませんが、その部分を修正する方法が内受容感覚ダイエットの要になります。

それで実際に幸せとは何か?といった部分にもつながるのですが、内受容感覚は神経系を通じて脳とつながっています。だから、内受容の環境が悪くなると、ダイレクトに脳側もネガティブな感情を持ちやすくなります(一要因でしょうけど)。また逆に腸は幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンを生成する場所でもあるため、腸内環境が整えばセロトニンの分泌量が増え、精神的に落ち着きやすくなり、また免疫も高まるといった効果があると言われています。

それが本当に幸せかどうかはその人次第だと思いますが、内受容感覚を優先させたライフスタイルを確立し、精神的に落ち着いた状態を保ち、免疫も高まってストレスも減ることはダイエットにおいても非常にプラスです。ダイエットにおいてストレス管理はめちゃくちゃ重要な要素です(ここだけで一本書けるので詳細は割愛)。

▼一旦まとめ
まとめると、外受容感覚を優先させたままダイエットしても体重の減少は一時的でリバウンドの可能性がついて回る。一方で内受容感覚を優先させることができれば体側に従った食事に変わるし、そちらの方が精神的に安定もするため構造的にもリバウンドがしづらくなる。だから内受容感覚を養おうぜ!って理屈です。

さて、じゃあどんな方法がいいかを考えると、具体的には以下のような流れが理想になるのかなと思っています。
※ちなみにこの感覚の意向は知識も必要となるため、コーチ(あるいはトレーナー)がいる前提ですが、自分でやれる人は自分でやるといいのかなと思います。

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