轟音事変

轟音は"ごうおん"と発音してください。

ポケモンGOをやってみた感想

ポケモンGOをインストールして、実際にプレイした。数日とはいえこれだけまともにゲームに向き合ったのは初代ラチェットアンドクランク以来で10年ぶりくらいだろうか。

まずインストールに手こずり、明確なチュートリアルがない中でゲームがはじまり、いきなりでてきたモンスターを焦りながら捕獲する。なんとなくそんな感じでポチポチやっていると徐々にボタンの配置や意味合いがわかってくる。マップの変なマーク(ポケストップ)まで歩いてみると、謎のアイテムがもらえ、さらに壮大なマーク(ジム)に行くと闘いがはじまり、自分のポケモンはあっけなく敗れ去った。その途中にもちょこちょことポケモンが現れるのでせっせとボールを投げあつめていく。

はじめた頃はそんな感じだろうか。部屋の中にポケモンがいる、という世界観にまずは魅了され、珍しそうなポケモンが現れるとおっなんか変なの出てきた!ってな感じで単純に嬉しい。逃げずに捕れるのか…と興奮しながらボールにおく指に緊張感も宿るほどだ。そうしてやり続けてみると周囲に生息するポケモンはだいたい捕獲することができるようになり、そうなるともっと他にもいるのだろうかと街に探検しにいく気持ちになってくる。

石巻という街は実はIngressが盛んな土地柄だということで、おそらく都市部と比較してもそこそこ盛り上がれるほど街中にはポケストップが密集している。だから街中にでればそれなりにアイテムは充実させることができる環境はあるので、街中まで出れば比較的プレイがしやすい場所だと思う。

ポケストップをまわり出てくるモンスターを集め、自身のレベルが次第にあがってくると、でてくるモンスターのCPがどんどんインフレしてくることに気づく。そういう仕様か…と愕然としつつ、さらにせっせとポケモンを集め、進化も試みる。かわいらしい姿のイーブイが尖ったサンダースになったり、愛嬌のあるポッポがビジョンとなり、立派に成長したな…と思うようになる。

純粋な面白みとしてはその辺がピークだと思うが、その後も若干の作業感があるもののそれなりに楽しめるものだと思う。そうやって地道にポケモンを集め、レベルをあげて、進化をさせて、いつかはジムマスターにって流れが本筋なのだろう。

しかし、ジムは他者との比較が用意にできてしまう。やたらとレベルをあげたプレイヤー、やたらと強いモンスターがどーんと可視化されており、自分の立ち位置が容易に把握ができるのだ。そうはいってもまだ序盤なので、頑張れば太刀打ちはできる。しかし、これが一ヶ月も経過すれば「ジムレベル10(ポケモン10体)、全ポケモンCP2000以上」とかになってくるはずなのでそうなると中途半端なプレイヤーはまったく刃が立たなくなるはず。廃人になれば別だが普通の大人が片手間にやったところで、ジムには今以上に参戦しづらくなるはず。現にジムに配置されたポケモンのCPはどんどんインフレを起こしている。

だからジム以外の楽しみ方を見つける事が長く遊ぶポイントにはなるが、そうそうレアなポケモンはでてこないし、進化をさせるにしても時間はずいぶん取られてしまうのでコンプリートもとても難しい。例えば自分が好きなポケモンだけを延々と狙って捕獲し続けるとか、たまごを孵化することのみに醍醐味を見出すとか、ソーラービームかっこいいとか。ちょっと視点をずらして楽しめる人がライト層では生き残るのだと思う。

実際に面白いし、ルアーモジュールが現実に影響を及ぼしている様子を目の当たりにできたのも良かった。この辺ですら、普段人がこないような場所に人が集うようになり、漫画館のあたりは夜な夜な路駐する車が多数現れるスポットになったのも興味深い。

問題があることも事実だとは思うし、実害が出ているものに関しては速やかに改善したほうがよいとは思う。一方で、ただただ否定するだけでなく、現実世界にどう活かしていくかを考えることも重要だと思う。例えば東北の事例でいえば、山形の肘折温泉の対応が早く、

http://hijiori.jp/pokemongo.html

とても丁寧なポケモンGOマップを作成していた。
ポケモンGOに限らず、こうした新しい概念に対するうまい活用方法がもっと広まればいいなと思うし、自分も考えていきたい。